浜松城とスズキ博物館、空自 浜松基地を訪ねるマニアックな旅

1.浜松ってどんなとこ
私は、歴史おたくで城巡りが好きで、ミリタリーおたくで大型バイクにも乗っている。こんな
おたくを満足させるのに、浜松ほど全てが当てはまる所はないんじゃないかと思う?
しかも、私の住む愛知に近い!
2022年の年末から一人旅を再開した私にとって、浜松の旅を次の一人旅と決めるのにさほど時間は
かからなかった。
先ず旅をするにあたり浜松市のことを調べてみた。何と、静岡市ではなく静岡県で最も人口の多い
のは浜松市ではないか!浜松市が静岡県最大の政令指定都市であること、昔の廃藩置県で一時期は
“浜松県”が存在した事も分かった。静岡県人が浜松の地域特性を表すのに、“浜松独立共和国”と説明
する人がいると、SNSの記事を見た時、浜松の人が浜松に誇りを感じているらしいことも分かった。
そんな浜松に期待を膨らませつつ、2023年のGWの前半、私は浜松に一人旅をしてみた。
2.家康ゆかりの地、浜松を訪れる
1)松潤パレードに阻まれた、初日の浜松城訪問
折しも私が浜松を訪れた2022年は、大河ドラマ“どうする家康”をやっていて、家康ゆかりの地である
浜松城は大盛況…なのは予想していたが、ゴールデンウィークだからかやけに浜松は混んでいた。
私は“浜松まつり”の前日だから市内がざわついているのだろうと思っていた。
それにしてもこんなに人が集まるのか?車も大渋滞だ。私はバイクなので、最初は渋滞を回避しながら進んでいたのだが、いよいよ浜松城到着直前で動かなくなった。
遠目にも駐車場もいっぱいだ。何だと思っていたら、これからパレードが始まるので交通規制が始まるらしいことが分かった。ネットでどんなパレードなのか調べてみて驚いた!
大河ドラマ“どうする家康”の主人公 家康役の松潤と徳川四天王 井伊直政役の板垣理人君のパレード
ではないか!道理で人だかりがどんどん膨らんでいると思った。
流石に今日は無理だ。バイクと言えど駐車できるところがない。初日の浜松城はあきらめて翌日に
再び訪れる事にした。
2)スズキ歴史館へ
浜松に行くにあたってどうしても行きたい場所の一つにスズキ歴史館があった。
私もライダーの端くれなので、スズキバイクの歴史に興味があった。

今回の旅はバイク旅なので行先としては申し分ないだろう。ただ私の愛車はヤマハのMT-07なので、何か罪悪感があったが、駐輪場には他社のバイクが多数あり気に病む必要はなかった。
トヨタ博物館みたいな感じかと思っていたが…予想外に今まで見た自動車
博物館で一番楽しかった。
何と言うか、車やバイクの進化を観て読んで、触って楽しめる。しかも、
実車を発売順に細かく並べ
歴史を紹介しながら展示してある。最近のスズキと言えば、車もバイクもインド生産が有名だが、その実態も紹介してあって、インドでのスズキ人気に頷いた。
更に、自動車の生産について、体験しながら学べるコーナーみたいなのもあって、これは小中学生の
お子さんの社会科見学にもいいのではないかと思った。
直ぐに帰るつもりが4時間くらい居座ってしまった。
3)バイク乗りに優しい“ホテル明治屋”へ宿泊

初日の浜松城訪問に失敗した私は、少し早いが早々に予約したホテルに行くことにした。バイク旅あるあるだが、ホテルを予約する時、バイクが無難に停められるかどうか結構気になる。
停めるだけなら問題ないが、できれば風雨がしのげてセキュリティーが良いとこに停めたい。
今回の浜松泊は浜松駅にまあまあ近い“ホテル明治屋”というビジホにした。APAグループらしいが、ここにしたのは正に、バイクが屋根付き駐車場に停められるからだ。
建物の裏手に回ると、一階がくりぬきで駐車スペースになっていて、バイクが雨で濡れないし、
建物の敷地内ということになるので、いたずらされにくい感じがした。
新しさはないが、清掃が行き届いていて清潔感がある。スタッフも普通のビジホよりも親しみやすい。
ここを選んだ理由はもう一つあって、ビジネスホテルながら大浴場があることだ。ビジホに大浴場
ってルートイン・APA・スーパーホテルとかが有名だが、明治屋さんの大浴場はなかなかで、
温泉でこそないが、屋上にある大浴場はパノラマ展望風呂を名乗るだけあって眺望が素晴らしく広い!
寝る前と朝入浴した。時間のチョイスが良かったのか、こんな立派な大浴場があるのに、
殆ど貸し切り状態だった。朝の朝食バイキングも家庭的で美味しく、泊まって良かったと思った。
4)浜松城を訪れる
翌日午前に訪れた浜松城は、昨日に比べたら少ないが、やはり大河ドラマの影響か、朝から
賑わっていた。バイクでこういうとこに来たりすると、駐車場所が無いことが多々あるのだが、
浜松城天守の北東にある大きな駐車場にはバイク枠まで切ってあり、ライダーにも良心的な造りに
なっていた。私以外のライダーも結構いて、皆さん私と同年代に見えた。
天守までは歩いて5~6分だが、やはり大河に紐づけしたアピールが盛んだった。
天守は少しだけ坂を登ったとこにあった。、今の天守は戦後に復興された模擬天守で、丸岡城を参考に
設計されたものらしい。模擬天守は地上3階地下1階で、スケールダウンして建てられているので
見た目にはこじんまりした感じだが、天守台の石垣は現存のものでなかなか立派ではあった。
徳川家康は、私らが歴史で学んだ数々の大戦を、この浜松にいた17年間で乗り越えていったのだなと
思うと、感慨深いものがあった。
5)航空自衛隊 浜松広報館


正式には、浜松広報館エアパークというらしい。東名三方原スマート
ICの近くで空自浜松基地に
併設されている。浜松基地と言えば、パイロットの養成基地であり
ブルーインパルスでもお馴染みの
T-4中等練習機がある。最初の空自航空団結成の地でもある。
館内は殆ど空自職員やOBが案内を務めていて、空自の歴史が実機の展示を交えて細かく紹介してあった。空自の歴代戦闘機が実機と模型で数多く並べられており、子供の頃に観た懐かしい機体があったりシュミレーターやパイロットスーツの貸し出しもあったり、お子さんが戦闘機と一緒に
写真を撮る姿を多く見かけたので、家族連れの方に人気の場所のようだ。私なんかは戦闘機オタクなので、歴史解説全部読んで回っていたので、気づいたら3時間くらい経っていた。
やはり実機は迫力がある。航空ショーで飛行する実機を観るのは格別だが、コックピットまで見れる実機を目の当たりにすると、やはりその大きさに感動する。
日本の領空を護ってくれているパイロットを育てる重要な場所であることを嚙み締めつつ、
飛行機オタクである私には、何とも見ごたえのある施設だった。
私は仕事で東名をよく通るが、浜松付近の上空でT-4をよく見る。パイロットを目指す候補生が乗っているのだと思うと、心の中で、“がんばれ!”と言わずにはいられない。
3.まとめ
浜松市の中心部に行った時、その発展ぶりに驚いた。県庁所在地と言っても過言ではない街並みと
祭りの前夜というのもあったとは思うが、夜のその賑わいにも驚いた。
浜松は観光スポット盛りだくさんで、歴史好きを刺激する徳川家康ゆかりの浜松城、三方原古戦場跡といった歴史スポット、バイク好き必見のスズキ歴史館やYAMAHAコミュニケーションセンター、飛行機好きの気持ちを刺激する浜松エアパーク、見どころ満載だ。アクセスも楽で、私のいる愛知県東海市からも名古屋からも車で正味2時間弱もあれば余裕で行ける。
浜松と言えば、浜名湖のウナギが有名だが、下道を走行していると鰻屋さんが何度もでてくる。
予定してなかったが、帰路に我慢できず立ち寄ってしまった。美味い!
こんな手軽に行ける場所にあるんだし、またゆっくり来てみたいと思う。
今度浜松に来るときは浜松基地の航空祭にも行ってみたい。

